博多人形


その気品ある佇まいと
美しい表情が見る人を魅了する
博多の粋が生み出す工芸品。

鎌倉時代より愛用されてきた素焼き人形。なかでも黒田長政が福岡舞鶴城を築城した時代に、瓦職人として働いていた三代目正木宗七が、藩公に献上するためにつくったものが「博多人形の起こり」と言われています。その後、高級志向の品から庶民向けの人形がつくられその人気が本格化。明治33年に開催されたパリ万国博覧会には、小島与一氏の人形が出品されその名声は世界へと広まっていきました。

ときには美しく、ときには可愛らしく。
その豊かな表情が広げる世界観。

博多人形は、その素材や作り方は同じにしながらも、さまざまな題材で違った表情を魅せるユニークな人形です。例えば「見目麗しい美人もの」「荘厳な歌舞伎もの・能もの」「豪快な武将もの」「博多ならではの笑いを含んだ風俗もの道釈もの」「愛らしい童もの」など実にさまざま。いずれも、その豊かな表情が博多人形ならではの世界観を醸しだしています。


筑前ぎゃらりぃでは、福岡を代表する3名の博多織人形作家の作品を取り扱っています。

武吉国明

内閣総理大臣賞受賞作家

日本美人を描いた人形に定評があり、そのあざやかな色彩とかわいらしい着物柄などにファンが多い。いずれもポーズの捉え方も絶妙で、見ているだけで元気をもらえるような陽気さが魅力。

國崎信正

内閣総理大臣賞受賞作家

伝統を踏まえ、新しいものづくりの時代に挑戦する作家。能や狂言等の日本伝統をテーマに、まるで動きの一瞬をとらえたような人形づくりに定評あり。人形のポーズはもちろん、その細かな部分のつくり具合、そして鮮やかな色使いに魅了される。

梶原正二

内閣総理大臣賞受賞作家

どんなジャンルの人形も手がけるが、とりわけ美人もの、童もののデザインに関しては、表情がやわらかくて愛らしい顔立ちと評判。一方で、武者ものの人形はその勇ましい姿が特徴的。